眼を開けているのに、何も見えない。
真っ暗で。
手を伸ばしているはずの自分の腕。それすらも見えない。
本当に手を伸ばしているのかと、疑うほど。
自分が闇に沈んでいくのが分かった。何も見えないなか、もがく自分の
苦しそうな息と声が闇に響く。
僕は闇と一体になった。